プラセンタ療法

プラセンタとは、お母さんの中で赤ちゃんを守り、育てる役割を持った「胎盤」のことです。
プラセンタは、お母さんから赤ちゃんへ酸素や必要な栄養素の供給をしたり、発達途中の赤ちゃんの内臓に代わって消化や排泄をしたり、
ホルモン分泌を行ったり、免疫を与えるなど、赤ちゃんがお腹の中で健やかに成長するために様々な働きを担っています。
プラセンタは細胞の増殖・再生をコントロールする物質「細胞増殖因子」を合成・分泌する臓器でもあります。
細胞増殖因子がなければ、細胞は新たに作られません。
胎盤には、生きていくために必要となる栄養素が沢山含まれています。
3大栄養素であるタンパク質、脂質、糖質はもちろん、各種ビタミン、ミネラル、酵素、核酸などの生理活性成分が豊富に存在します。
プラセンタエキスは人の胎盤から抽出されたエキスの有効成分のことで、このプラセンタエキスを注射することにより、栄養素が体内にとりこまれ、美容や疲れなどに効果を発揮するといわれています。
プラセンタエキスは、更年期障害の治療薬として認可を受け、幅広い症状に効果が期待できます。

更年期障害について

更年期は、一般的に45～55歳くらいで、閉経前の5年と閉経後の5年といった10年間を指します。
女性は、40歳代から閉経に向けて女性ホルモンの分泌が低下し、身体のあらゆる不調を起こします。
主な症状は、異常な発汗（ホットフラッシュ）・ほてり・のぼせ・イライラ・不安・睡眠障害・頭痛・めまい・慢性的な肩こり・頻尿・尿失禁・性交痛などが見られます。
女性が閉経すると、さらに女性ホルモンの分泌量が低下し、骨粗鬆症や脂質異常症の発症リスクが高まります。
更年期の過ごし方は、これらの症状に付き合いながら、疾患の発症や進行を予防することが重要とされています。

＜更年期障害の症状＞
  • 顔がほてる
  • 突然、異常に汗をかく
  • 気温が低いのに、急に暑さを感じる
  • 腰や手足が冷える
  • 息切れ、動悸がある
  • 寝つきが悪い、または寝入ってもすぐ目覚めてしまって眠れない
  • 怒りやすく、すぐイライラする
  • くよくよしてしまう、憂うつになる
  • 頭痛、めまい、吐き気が起こることがある
  • 疲れやすい、倦怠感がある
  • 肩こり、腰痛、手足の痛みがある


プラセンタ療法

プラセンタ療法は更年期障害・肝炎・乳分泌不全などの治療に対して、厚生労働省から認可を受けた安全な治療法です。
これらの病気以外に、プラセンタの働き・作用によってアレルギー症状改善・疲労回復・美肌・アンチエイジングなど様々な効果が認められています。

プラセンタエキスの主な薬理作用

　自律神経を調整する

　ホルモンを調整する

　病気に対する抵抗力を高める

　基礎代謝を盛んにし、細胞や器官・臓器の働きを活性化させる

　活性酸素を中和し、酸化を防ぐ

　炎症を抑える

　壊れた組織の修復を促進する

　精神を安定させる

　肝臓の働きを強化する

　乳汁分泌を促す

　アレルギーを抑える

　体質の改善を促す

　血液循環を良くする

　疲労回復を促す

　シミ、シワ、ニキビなどを抑制し、美白を促す

プラセンタによる効果

　脂肪肝、肝硬変、アルコール性肝炎、ウィルス性肝炎

　胃下垂、便秘、胃潰瘍、十二指腸潰瘍

　生理痛、月経不順、冷え性、更年期障害

　自律神経失調症、頭痛、不眠症

　慢性的な肩こり、腰痛、関節痛

　花粉症、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、気管支喘息

　美白、シミ、しわ、たるみ、美肌

　免疫力減退、風邪、貧血、糖尿病、膠原病、リウマチ、アルツハイマー、耳鳴り、味覚減退、嗅覚減退、視力減退、視野狭窄など

費用

メルスモン注射による更年期障害治療のプラセンタ療法は、治療を受ける方が45歳～59歳の女性であれば保険適用になります。

■保険適用の場合
更年期障害であれば、概ね45～59歳の女性が対象となり、1回1アンプル、週1～3回が目安となります。
3割負担の場合、自己負担額は初診の方で1000円程度、再診の方で500円程度となります。

■保険適用外（自費）の場合

1回1アンプル 1,100円
1回2アンプル 1,650円