帯状疱疹ワクチンのお知らせ

2022年06月09日

 帯状疱疹とは

帯状疱疹は水ぶくれを伴う赤い発疹が体の左右どちらかに、帯状に出る皮膚の疾患です。強い痛みを伴うことが多く、症状は4週間ほど続きます。
子どもの頃にかかった水痘(みずぼうそう)ウイルスが体の中で長期間潜伏感染し、免疫が低下した際などに「帯状疱疹」として発症します。
周囲の人に帯状疱疹としてうつることはありませんが、これまで水痘にかかったことがない小児等には水痘を発症させる可能性があります。
日本では、80歳までに約3人に1人がかかるといわれています。
また、皮膚症状が治った後も、50歳以上の約2割の方に3ヶ月以上の長い間痛みが残る帯状疱疹後神経痛(PHN)になる可能性があります。

 

帯状疱疹ワクチン

発症予防や重症化を予防するのが「帯状疱疹ワクチン」というワクチン接種。
水痘・帯状疱疹ウイルスを弱毒化あるいは無毒化させたウイルスを注入することで、
免疫が素早く働くように促し、帯状疱疹にかかりにくく、また重症化しにくくなります。 

帯状疱疹ワクチンには、2016年に認可された「乾燥弱毒生水痘ワクチン」と2020年に認可された「シングリックス」の2種類があります。

乾燥弱毒生水痘ワクチンの発症抑制効果は50%程度なのに対して、シングリックスは97%程度と非常に効果が高いとされています。

乾燥弱毒生水痘ワクチンはウイルス活性を弱めた“生ワクチン”ですが、シングリックスは病原性をなくしたウイルスの一部のみを使用した“不活化ワクチン”なので安全性も高く、免疫が低下している方にも接種することが出来ます。 

効果持続期間については、乾燥弱毒生水痘ワクチンが5年程度なのに対して、シングリックスは9年以上も効果が持続します。

 2種類のワクチンの比較した表は以下の通りです。

 

乾燥弱毒生水痘ワクチン シングリックス
ワクチンの種類 生ワクチン 不活化ワクチン
帯状疱疹発生抑制効果 51.3%

50歳以上 97.2%

70歳以上 89.8%

帯状疱疹後神経痛抑制効果 66.5%

50歳以上 100%

70歳以上 85.5%

効果持続期間 5年程度 9年以上
接種方法 皮下注射 筋肉注射
接種回数/接種間隔 1回 2回/1回目から2ヶ月後
適応年齢 50歳以上 50歳以上
副反応

局所反応、発熱

水痘様発疹(1-3%)など

局所反応、筋肉痛、倦怠感、頭痛など
長所・短所 長所

・費用が安い

・接種回数が1回

・副反応が少ない

短所

・予防効果がやや落ちる

・免疫低下している方には接種できない

長所

・予防効果が高い

・免疫低下している方にも接種可能

短所

・費用が高い

・接種回数が2回

・副反応が比較的強い

費用 6600円(税込) 22000円(税込)

(参考文献)
Oxman MN,et al. N Engl J Med.2005;352(22):2271-2284.
Lal H. et al.: N Engl J Med.372(22),2087-2096,2015
Cunningham AL. et a.:N Engl J Med.375(11),1019-1032,2016

 

帯状疱疹ワクチンは予約制ですので、まずは電話でお問い合わせください。

 

 

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