帯状疱疹ワクチンについて

2017年04月20日

水痘ワクチンが帯状疱疹予防に適応拡大

平成28年3月より「乾燥弱毒生水痘ワクチン『ビケン』」に、「50歳以上の帯状疱疹の予防」の効能・効果を追加承認されております。

帯状疱疹とは

帯状疱疹は水痘(水ぼうそう)と同じ、水痘・帯状疱疹ウイルス(varicella-zoster virus:VZV)によって起こる病気です。
子供の頃に初めてこのウイルスに感染した時は水痘として発症しますが、治った後もウイルスは体の中に潜んでいます。
普段は免疫の働きにより活動が抑えられていますが、加齢や疲労、ストレスなどで免疫力が低下した場合にウイルスが再活性化して帯状疱疹を発症します。
症状としては、体の左右どちらかに水疱を伴う赤い発疹が帯状に出て、強い痛みが出ることが多く、3~4週間ほど続きます。
帯状疱疹の発症率は、50歳から急激に高くなり、帯状疱疹患者の約7割が50歳以上です。
日本では、80歳までに、約3人に1人が帯状疱疹になると言われています。
帯状疱疹の皮膚症状が治った後も長期に痛みが持続する帯状疱疹後神経痛(postherpetic neuralgia:PHN)に移行することもあります。
PHNでは帯状疱疹を発症してから3~6ヶ月以上経過しても痛みが続き、約20%がPHNへ移行すると言われています。
また、まれに角膜炎などによる視力低下や難聴、耳鳴り、めまいなどの後遺症が残ることもあります。

帯状疱疹ワクチンの効果

水痘ワクチンは帯状疱疹の発症を51.3%減少、帯状疱疹後神経痛の発症率を66.5%減少させたと報告されております。
50歳以上の方は帯状疱疹の予防として、水痘ワクチンを接種することをお勧めします。
帯状疱疹ワクチンをご希望の方は、当院までお問い合わせください。

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広浜内科クリニック
院長 広浜 浩司